オーストラリアの歴史、文化、教育制度
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自然・歴史
オーストラリアの総面積は約768万平方キロメートルで、日本の約20倍の国土面積を持っています。
そうした大陸国家であるせいか、人々は実にのんびりと自然に溶け込んで生活しており、生活のリズムも自然のスケールの大きさも人々の考え方も、日本とは大きくかけ離れています。
大陸の内陸部は砂漠など乾燥地帯が多いため、人々の集落は東部の海岸地域と南西部の海岸沿いに主に集中しています。
そのため内陸には今もなお、太古からの手つかずの独特な自然環境が残されています。
オーストラリア大陸は南半球に位置するため季節が日本とは正反対で、日本の暑い夏を避けたい人、あるいは寒い冬の時期に暖かい海で泳ぎたいという人などはこの季節の違いを利用するとよいでしょう。
オーストラリアに白人が入植しはじめたのは、18世紀に入ってからですが、それ以前からこの地に定住していたのはアボリジニと呼ばれる先住民たちです。
彼らは何とクロマニヨン人が登場するより早い時期(4万年以上も前)からこの地で生活を営んできました。
やがてイギリスの植民地時代を経て国として独立したのは20世紀に入ってからですので、近代国家としてのオーストラリアはまだまだ新しい国といえます。
1960年代頃までは、白豪主義という人種差別的な移民政策がとられていた時期もありましたが、1970年代からは多文化主義政策がとられ、海外、特にアジアからの移民が増えています。
文化・習慣
歴史的にイギリスの植民地であった時代が長く、独立した現在も英連邦に属しているオーストラリアは、文化的にはイギリスの影響が今でも色濃く残っているといえます。
そうした文化的基礎のうえに、多文化主義政策がすっかり根付き、文化的なモザイク国家と言われるようになって久しいです。
さらに最近では先住民のアボリジニの文化や伝統も尊重されるようになり、ますます多文化、多様化が進んできています。
教育制度
オーストラリアは政治的に連邦制度になっている関係で、教育行政は各州に運営が一任されています。
したがって、州によって教育制度は異なるのですが、一般的には日本の小学校にあたる初等教育が6年間、中学・高校にあたる中等教育が前期4年、後期2年の計6年間。初等教育から中等教育の前期までの10年間(日本の高校1年生に当たる学年)が義務教育となっています。
オーストラリアには現在39の大学があり、2校が私立大学であとはすべて国公立大学です。卒業までの期間は専攻によって異なりますが、学士号は通常3年で取得できます。
留学生が大学へ進学する場合には、高校から留学して卒業時に州の定める大学進学資格を取得するか、あるいはファウンデーション・コース(大学進学準備コース)を経て入学する方が一般的です。
この他TAFE(各州が管轄する公立の高等技術専門学校)や私立のカレッジに入学し、そこで取得した単位の一部を生かして大学に編入する方法もあります。
TAFE(テーフ)と呼ばれる公立の高等技術専門学校は、日本には無い独特の高等教育機関で、コンピュータ、ファッション、ホテル、旅行、ビジネス、アートなど実に幅広い分野を網羅する実践的なカリキュラムが組まれ、職業に直結した技術訓練なども行われている他、期間は専攻や資格・学位等によって6ヵ月〜3年間とまちまちです。
なお、オーストラリアの新学期は2月からですが、多くの学校では、後期が始まる7月からの入学も許可しています。
英語教育は、私立の英語学校の他、大学やTAFEなどの付属コースでも行われています。
私立、公立を問わず、政府の許可を受けた英語学校は100校以上あり、英語を母国語としない人のための集中英語コースのことを、エリコス/ELICOS (English Language Intensive Course for Overseas Students) と呼んでいます。
留学の目的を英語力上達に置いている語学留学派の人には、このエリコスへの留学をお進めします。
日本人は往々にして大学やTAFE付属などの公立学校を選択しがちですが、私費留学生の場合、金額的には公立も私立もほとんど差がない上、きめ細やかな対応は私立の語学学校のほうが優れている場合も多いので、自分の目的やニーズに合わせた学校選びをすることが必要です。
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