私は日本でも教員免許など持っておらず、また英語も得意ではありません(どっちかといったら苦手でした。大学でも単位を落としたくらいですから…)が、このプログラムに参加することが可能でした。現地の学校でアシスタントをする前にまず4週間、語学学校にて英語のクラス&日本語教授法という研修授業に参加して日本語を教える方法を学びます。教え方には2通りあって・直接法(全て日本語で説明。理解が難しい(遅い)が、日本語で教えられているため日本語に慣れるので、ある程度覚えてしまえば進歩が早い。)・間接法(先生や教材の説明が英語を使用して生徒に説明。教えられたことを理解するのはたやすいが、英語で全て考えてしまうため進歩が遅い。)私たちは間接法を学びました。この4週間の研修では普段日本では気にすることのない文法や語源などの説明の仕方などを覚えることができました。たとえば、「あの家は青いです−That
house is blue.」の疑問形「あの家は青いですか?−Is
that house blue?」の「か」とは何か?と説明するとき、「?(クエスチョンマーク)=か」であると学びました。最初聞いたときは「?」と思いましたが、正しい文法というのは「〜ですか?」「〜しますか?」と疑問形には必ず「か」が付きますし、逆にそれを覚えてしまえば新しい文法を教えたときも、疑問形にするときは最後に「か」をつけて…といったやり方でした。私たちにとって何気ないことでも初めて日本語を習う人にとっては難しいことがたくさんあると思いますが、説明のコツを覚えることもこの研修のポイントだと思います。このときは練習を兼ねて、毎週土曜日に実際に現地の希望者に日本語教師の実習生という立場で教えました。また残りの平日の昼間は英語の授業にも参加しますので、スイスやインドネシア、韓国、タイなどたくさんの人と知り合うことができました。私の研修期間中は2月で大学生の春休み時期ということもあり、日本人の生徒もいましたが、パースは東海岸の都市ほど多くはなかったと思います。
この学校の生徒は本当によく発言する。小学校の中には、まず手を挙げてから自分の意見を考えている子もいる。堂々と自分の意見を発表できるというのは素晴らしいと思う。
また、プレゼンテーションやディスカッション、インタビューなど、生徒参加型の授業が行われている。みんな、小学生のうちから自ら考え、しっかり自分の意見を持っているのである。そして日本の子供たちと比べて、他の人たち、他の意見をしっかり受け入れる力がある。素晴らしい。またカソリックの学校なので、日々の学校生活の中に、祈りや感謝の心、人に何かをして挙げられるという喜びが満ちている。これも本当に素晴らしいことだ。どの子も「May
I help you?」と声を掛けてくれる。最初は躊躇していたが、そのやさしさを率直に受け入れることが出来るようになってきた。
一学期が終わりに近付き、朝礼で、そろばんを習得した子が、校長先生から表彰された時は、とても嬉しかった。最後の週に、乗算、除算も教え、ホッとしました。終業式に花束と、寄せ書きのTシャツを貰った時は、心のこもったプレゼントに感謝していました。子供達に、I MISS YOU 、と言われるたびに、頑張ってよかったと思いました。私を支えて下さった多くの方々に、感謝しています。“貴重な体験、どうもありがとう”